猫を家族に迎え入れることは、新たな喜びと幸福をもたらします。しかし、このイベントは以前から家に住んでいるペットにとって不安をもたらすことがあります。
特に犬が家の中を歩き回っている場合は、新しい猫を家に放つ前に、適切なアプローチ方法を実践して、彼らを慣れさせる必要があります。
適切なステップを踏めば、犬と猫は共に仲良く暮らすことができますが、それには配慮、忍耐、そして何よりも適切なアプローチが必要です。本記事では、成功のための4つのステップを紹介します。
ステップ1: 猫が家に慣れるようにする
犬と猫同士を引き合わせる前に、新しい家族である猫が新しい家が安心できる場所であると感じてもらえるように心がけましょう。
猫は通常、新しい環境に慣れるまで時間がかかりますが、一旦慣れればリラックスし、より多くの新しいことにも順応できるようになります。
まず猫にリラックスしてもらう為には、以下のようなことを実践してみましょう。
- 猫のためのスペースを作る。
- 以前住んでいた場所から馴染みのある匂い(毛布やおもちゃなど)を持ってくる。
- 部屋をできるだけ静かに保つ。
- 新しいおもちゃを紹介する。
-
探索する時間を与える。
猫を犬から1週間ほど隔離しておきましょう。猫に新しい環境に慣れる為の十分な時間を与えることで、犬と引き合わせる時に、よりリラックスした状態で対面することが出来ます。
ステップ2: 距離感を保った引き合わせ
猫が新しい環境に慣れてきたと感じたら、犬との引き合わせを開始することができます。しかし、猫を犬に紹介する際は、小さなステップを踏んでいくのがベストです。
あなたは犬がどれだけ優しいかを知っているかもしれませんが、猫にとって犬は危険な捕食者なのです。
すぐに同じ部屋に入れるのではなく、まずは安全な距離でお互いの存在を認識させることが重要です。以下の方法で、猫が安心できる条件や距離感を保つことができます。
犬用クレート
犬がクレートに入る訓練がされている場合、クレートの中に入れ、注意をそらすためにおもちゃやトリーツを一緒に与えましょう。その後、猫を犬と同じ部屋に連れて行き、お互いを見せます。
ペットゲート
家の中にペットゲートや子供用ゲートを設置している場合は、それを利用して境界線を作ります。ゲートを隔てて、お互いを見たり嗅いだりできるようにし、必要に応じて離れることができるようにします。
網戸
犬を庭に連れていき、網戸を閉めます。猫を網戸の前に座らせ、リアルタイムでお互いを観察させます。犬が緊張しているようなら、犬の注意をそらすためにおもちゃやトリーツを与えましょう。
障壁を使用する際は、ガラスのドアを避けましょう。ガラスのドアだとお互いの匂いを嗅ぐことができません。匂いは動物の引き合わせにおいて非常に重要です。挨拶の代わりに、彼らは嗅ぎあいをするのです。
ステップ3: 同じ部屋に入れる
お互いの存在に慣れてきたら、徐々に実際の対面を行いましょう。家の中でどちらも快適と感じる場所を見つけてあげ、最初は短い対面時間にしましょう。
これを何回も繰り返していき、徐々にセッションの時間を延ばしていきます。上手く慣れさせる為には、以下のヒントやコツを取り入れてみてください。
犬にリードをつける
優しい犬でも、新しい動物に対して向かっていく衝動を感じることがあります。ですので、まずはリードをつける所から始めてください。特に縄張り意識の強い犬の場合、マズルを使用することも必要かもしれません。極端に思うかもしれませんが、これにより猫の安全、そして彼らの共生ができるかどうかの分かれ目にもなります。
事前に散歩に連れて行く
活発な犬の場合、事前に散歩に連れて行くことで余分なエネルギーを消費させます。散歩から帰ったら、犬は落ち着いて、幸せな気分で猫と対面する心の準備が出来ていることでしょう。
おやつを用意する
犬と猫の対面中に、犬の好きなトリーツを用意しておき、穏やかな行動を示した時にご褒美をあげましょう。例えば、静かに座ったり、猫が遊びで手を出しても反応しなかったりした場合にご褒美を与えます。
このステップ3では、可能であれば二人の監督者がいるのがベストです。一人は猫を見守り、安全な場所にいると感じさせ、もう一人は犬のリードを持ち、犬が適切に振る舞うように注意します。
ステップ4: 行動の変化に注意を払う
最後のステップは、犬と猫それぞれの行動が何を意味するのかを把握することが重要です。猫と犬はそれぞれ異なる方法でストレスを表すため、それを認識することでトラブルを未然に防ぐことができます。
猫が攻撃的になった場合、次のような行動をとるかもしれません。
- 身を固くする。
- うなったり、シャーと鳴いたりする。
- 耳を平らにする。
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尻尾を体に巻きつける。
犬の行動は、年齢や犬種によって多少異なることがありますが、ほとんどの犬は以下のような行動で不安や脅威を感じていることを示します。
- 過度な目の接触。
- 硬直した姿勢。
- 吠える。
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クーンと泣く。
引き合わせの過程でペットたちが不適切な行動をとった場合でも、叱らないようにしましょう。罰を与えることで、犬と猫の相互作用に対して否定的な印象を持つ可能性があります。代わりに、できるだけ良い行動に対して報酬を与え、お互いが好意的な印象を持てるようにしましょう。