本記事では、犬が草を食べる理由や安全性、そして草を食べさせないようにする方法・対策について解説していきます。
1. 犬が草を食べる理由は何ですか?
犬が草を食べる理由は、犬がどのように感じているか、または何かを満たそうとしているかで変わってきます。犬が草に夢中になる本当の理由について、いくつかの理由について紹介します。
食物繊維の不足
犬が草を好む理由の1つは、体内に食物繊維が必要であると感じている為です。一般的に、食物繊維は健康な腸と消化器官をサポートする役割を果たします。
しかし、犬が通常の食事で十分な食物繊維を摂取できていない場合、犬が草を食べる必要があると感じるのかもしれません。
自然の本能
昔からの習慣というのは、なかなか変えにくく、特に世代を超えて引き継がれている習慣というのは尚更です。何世紀にもわたって野生の犬は、生の動物性タンパク質だけでなく、草をサプリメントとして食べてきました。
飼いならされた犬は生き残るために草を食べる必要はありませんが、本能が草を噛むように促しているのかもしれません。
退屈している
犬は時々退屈しのぎに何かを見つけたり、遊んだりする事があります。例えば、興味を引く匂いに出くわしたり、単に何かをしたりする時、犬は暇つぶしのために近くの草に注意を向けることがあります。
草の味が好き
最も単純な理由としては、犬が草の味が好きであるということです。一度試すだけで、草の味や食感が好きなのかどうかがわかります。
2. 犬は草を食べても大丈夫?
犬が草を噛むことは一般的な行動であると認知されていますが、この習慣を続けても問題ないのでしょうか?カリフォルニア大学デービス校獣医学部の研究によると、草を食べることは必ずしも悪いことではないとあります。
一般的な誤解の1つは、犬は草を食べると吐く可能性が高いと考えられていることです。デービス校の研究では、草を食べた後に定期的に吐く犬は22%しかおらず、その大多数はおやつを食べすぎた若い子犬でした。
その結果、研究者たちは、犬にとって適度な量であれば、草は本質的に悪いものではないと結論づけています。しかしながら、犬が草を食べる際にはいくつかの注意点があるのも事実です。
- どんな食べ物も食べすぎはいけません。犬が草を食べすぎないように注意が必要です。
- 草には犬に有害な農薬や除草剤が使用されている場合があります。例えば、道端に生えている草がどのように処理されたか分からない場合は注意してください。
- 犬は草だけでなく、ゴミ、食べ物、さらには動物の排泄物なども食べることがあります。これらには犬に害を与える可能性のある寄生虫が含まれている場合があります。
- ある植物には毒性が含まれています。例えば、ジギタリス、スイセン、チューリップといった有害な植物を犬が食べないように注意が必要です。
3. 犬が草を食べるのを止める方法
犬がどうしても草を食べるので心配だと言う飼い主は、その状況を的確に対処する必要があります。ここでは犬が草を食べるのを防ぐ為のいくつかの方法をご紹介します。
未然に防ぐ
最も簡単な方法の一つは、犬が草を食べられる環境を作らないようにすることです。農薬や他の物質を含んだ草を摂取することが心配な場合は、庭やドッグランで犬を監視下においてください。
散歩中に草から完全に遠ざけることが難しい場合、犬をリードでつないでおき、注意を怠らないことが大切です。オヤツを与えたりすることで、犬の意識を違う方向に向けてあげることで、外出中の良い行動へと繋がります。
抑止剤を使用する
犬が草に近づかないように訓練するのは容易でない為、草との接触を制限するために抑止剤を使用するのも効果的な方法の一つです。
例えば、犬にとって不快な味や匂いのする抑止スプレーを草に噴霧することで対策を講じることが出来ます。抑止スプレーは、犬種によって効力が変わってきます。
噛むおもちゃを与える
犬が草の代わりに噛むことができるものを与えてください。草を食べることや他の悪い行動は、しばしば退屈によって引き起こされるため、噛むおもちゃを与えることで犬の注意をそらすことが出来ます。
噛むことは犬にとって自然な衝動なので、外出する前に噛むおもちゃで遊ぶことで、草を見る前にその衝動を軽減させます。また、依然として草に興味を示す場合に備えて、噛むおもちゃを持ち歩くのも良い考えです。
ドッグフードを見直す
犬が空腹や消化不良の改善を求めて草を食べていると思う場合は、与えているドッグフードを見直す必要があるかもしれません。
まずは、栄養価の高いドライドッグフードを試してみましょう。例えば、生肉を多く使用し、十分なプロバイオティクスやオメガ3 & 6脂肪酸を含む良質なドッグフードを探し、愛犬にバランスの取れた総合栄養食を与えましょう。
消化不良が原因で草を食べる犬には、消化性の良いドッグフードを選択することも重要です。低温調理されたドッグフードは、敏感な胃を持つ犬にとって適しています。
最後に
犬は好奇心旺盛な生き物なので、草を噛んだり食べようとしたりするのは驚くべきことではありません。愛犬の好奇心と時には大きな食欲が問題にならないようにするのが、我々飼い主の仕事なのです。
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