新しい子犬を迎え入れた後、飼い主が最もよく直面する課題の一つが、子犬の噛み癖です。色々試したけど上手くいかないと困っている方も多いのではないでしょうか?
噛み癖のしつけは、子犬に「スワレ」や「マテ」を教えるのと同じくらい重要な為、子犬を家に迎えた瞬間から噛み癖のしつけを始めるべきです。
私にもできるかしらと思うかもしれませんが、子犬が甘噛みをする理由を理解し、しつけ方法を学べば、多くの場合、子犬の甘噛みを治すことができます。
なぜ子犬は甘噛みするのか?
犬種に関係なく、すべての子犬は口で多くのことを学びます。例えば、食事をする為、舌を使って口周りを綺麗にする、または傷をなめたりする為、そして物を咥えて運んだりする為と様々です。
そして、多くの子犬は噛むことで、親や他の兄弟姉妹の注意を引いて、愛情を注いでもらったり、遊んだりします。これが、子犬が服、家具、靴、腕、足を噛む理由なのです。
ただし、子犬が故意にイタズラをしているわけではないということです。子犬にとって噛むというのは、本能的な欲求であり、噛むことを止めることはできないのです。
甘噛み・噛み癖のしつけ方法
適切なモノを提供してあげることで、子犬の噛む欲求を満たしてあげることができます。多くの飼い主は、ロープの玩具、音の出る玩具、ぬいぐるみを与えるかもしれません。
しかしながらこれらのおもちゃは、そこまでワンちゃんの噛む欲求を満たしてくれるわけではなく、一過性に終わってしまうことが多々あります。
では、子犬にはどんなおもちゃが良いのでしょうか?それは、美味しいおもちゃです。言い換えれば、スティック、牛の蹄、豚の耳、ジャーキーといった噛むオヤツです。
もちろん、子犬が噛むオヤツを食べている時は常に監視し、窒息の危険がないか確認しましょう。噛みつき癖が強い子犬ほど、頻繁に噛むオヤツを与えてあげましょう。
噛むことが特に多い犬種
- ボーダー・コリー
- ウェルシュ・コーギー
- オーストラリアン・シェパード
- シェットランド・シープドッグ
- ジャーマン・シェパード
- ベルジアン・シェパード・ドッグ・マリノア
これらの犬種は噛む傾向が強いかもしれません。これらの犬種は、もともと羊や牛を誘導するために噛むという本能が強いからです。
それでも子犬がまだ噛む場合
子犬が噛み癖を克服するまで、飼い主はできるだけ忍耐強く待ちましょう。噛むオヤツを与えてみても上手くいかない場合は、他の方法を試してみましょう。
おもちゃにオヤツを詰める
WestPawなどのおやつを入れられるおもちゃに、粒状のオヤツや、カットしたフルーツや野菜などを詰めたり、ペーストを中に塗ることで、より魅力的にします。
子犬は自分で頑張っておやつを取り出したことで満足感を得られ、空腹感も満たされます。本能も満たされるので、ストレスの解消にもつながるという仕組みです。
準備には時間がかかりますが、子犬の噛む傾向を大幅に減らすことができます。
注意や関心を与えない
子犬が遊び中に手や足を噛む場合は、飼い主は一緒に遊ぶことを止めて子犬の行動を無視します。この状況を作ることで、噛むことは注意や関心を得ることが出来ず、むしろ楽しい時間が終わるということを教えます。
大げさにせず、できるだけ冷静に対応します。これを一貫して行うことで、数日以内に噛む行動が軽減されるはずです。
噛む対象を変えてあげる
子犬が不適切なものを噛んでいるのを見つけた場合、すぐに噛む対象を変えてあげます。例えば、靴、家具、または壁を噛んでいる時に、素早く美味しい噛むオヤツや好きなおもちゃを噛ませてあげます。
子犬に適度な運動をさせる
子犬の噛み癖がひどい場合は、運動不足の可能性があります。おもちゃを使って子犬と遊んであげたり、色々な人に触れ合わせてみたり新しい環境を作ってあげることは、子犬にとって良い運動になります。
運動した後は、子犬が安心して眠れる環境を作ってあげて下さい。※若い子犬(4ヶ月未満)だと、1日約18〜20時間も睡眠すると言われています。
【重要ポイント】
色々と最善を尽くした後、それでも子犬が噛み続けたとしてもがっかりしないでください。それは犬にとって正常なことで、発達上適切な行動であり、約6ヶ月ほど続くことがあります。
子犬の訓練はいつから始めるべき?
子犬を家に迎えた瞬間からトレーニングを始めるべきです。これは子犬に噛むことを止めさせるだけでなく、「スワレ」「マテ」「オイデ」など他のコマンドも訓練しやすくなります。
基本的なコマンドの訓練は、生後約8週間から始めることができ、この時期はちょうど子犬を家に迎え入れる頃です。できれば、最初の数ヶ月で多くのトレーニングを行うのが理想です。
というのも、犬が思春期を迎えると少し扱いにくくなることが多いためです。さらに、訓練を後回しにしてしまうと、成犬になってからのトレーニングは簡単ではありません。
一方、犬は幼少期に学んだことは、大人になっても忘れません。ですから、犬が最初の数回の予防接種を受けたら、子犬のしつけ教室に参加することも一つの良い方法かもしれません。
結論
時間をかけて、飼い主が一貫性と忍耐力を持って取り組むことで、子犬はすぐに人、服、そして家具を噛むことは良くない事だと学び、オヤツやおもちゃを使って噛むことを学習します。
子犬の噛む理由を理解し、噛み癖の適切なしつけ方法を実践することで、子犬と飼い主の双方にとって幸せな生活を送ることが出来るでしょう。
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